主たる花蕾を取ったまま、しばらくそのままにしておくと
茎と葉っぱの付け根から小さなブロッコリー(花蕾)が伸びてきます。
「脇芽」と呼ばれる部分です。
主たる花蕾のように大きくはなりませんが、柔らかくておいしいのです。
規格外。
つまり流通経路に合わないので、市場にはほとんど出回りません。
このあたりの産直などでは、これを数個、袋詰めにして、150円前後で売っています。
もちろん規格サイズのものと同じように食べられます。
今日は、そのやわらかさと香りを生かして、スープのようにしました。
花蕾の部分だけを、茎から切り離して鍋に入れ、これを少量の水で煮込みます。
塩はほんの少しだけ。
蓋をして、弱火で、水気がなくなるまで放っておきます。
水気がなくなりかけてきたら、火はそのままで、木べらで突きほぐす。
やわらかいので簡単に潰せます。
これに、牛乳を加えて、さらに煮込みます。
牛乳を入れたら沸かさないように、火加減に気をつけて。
ときどき木べらで鍋の底をかき混ぜながら適度に煮詰める。
好みのところで味を調えてください。
これをミキサーにかけると、ポタージュのようになりますが
それではツブツブした食感がもったいないのでそのまま食べます。
仕上がりは、オート・ミールのような感じ。
もの足りなければ、バターを入れても良いでしょう。
面倒でなければ、茎を賽の目切りにして、一緒に煮込めば
それもまた食感として、楽しく味わえます。
クラッカーを載せました。
酒飲みにはウケないでしょうねぇ(笑)
2013年06月
昨年の北海道での農業研修中に覚えた「芋の塩煮」。
それは海水ほどの塩水で、じゃが芋を煮るだけの料理。
昼ごはんに、芋だけを食べる。
本当に、芋だけ。
正直なところ、衝撃を受けました。
芋だけって・・・
でも、うまかった。
採れたての芋を喰らう贅沢。
そこには何の小細工も必要ありませんでした。
これは、採れたての男爵芋。
ぎたろう軍鶏の故郷、辰野町の生産者さんから分けて頂きました。
皮は剥かず、束子で洗った芋を鍋にぎっしり入れて
少なめの塩水で、蓋をして、中火で湯がく。
湯がきあがったところで水気を切って、子ふき芋の要領で水気を飛ばす。
ほんわりと湯気の上がる芋を、銘々が皿に取って、熱々を食べる。
それだけ。
新しいじゃが芋は、実はスパイシーなものなのです。
だからコショウなんて、必要ありません。
バターやオリーブ・オイルは、蠱惑的な楽しみ。
え? マヨネーズ?
否定はしません。 むしろそそられます。
しかし、そこに
更なる彩りを添えるのも「その道のプロ」としての自負。
クリスプ・ベーコンのように、弱火でじっくり、カリカリに焼いた豚バラ肉を
この塩煮にトッピング。
そして滲み出した油をちょいと掛けまわす。
漬かったばかりの「塩らっきょう」を箸休めに。
いいでしょう。
そして、ヤバいでしょう。
箸が、そして酒が、進んで進んで止まらない!
これが一日、野良仕事をした後の夕餉あっても、何の不足もありません。
むしろ感謝します。
さて
家庭の火力は、決して強くはありません。
じくじくと、中途半端な加熱をするくらいなら、
いっそのこと中火や弱火を上手に使ったら良いと思うのです。
自己満足ではない、家庭料理。
そこに、生きるための「実」のあることを、願っています。
っていうか
食べたら元気にならなくちゃ!
ね?
【六ばんめの味】
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