2015年02月

出会い 冬の終わりに

冬も終わりかけの、ある日のこと。

六本木で、松葉蟹と、スッポンと、ふぐが出会いました。

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蟹は、自らの身を投げ出し

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スッポンと、ふぐは、全身から、エキスを捧げました。

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京都からやってきた、光る米と

長野からやってきた、セリも加わりました。


せっかく集まったんだから。と

京都から来た米が言いました。

そうだね、今年の冬で一番の思い出になりたいね。

浜松から来たスッポンが応えました。

ふぐは、全身を膨らませて、考え込んでいます。

福井から来た蟹が、大きなはさみで自分を指して言いました。

僕の身を全部、あげるよ。

ずっと黙っていたふぐが、ゆっくり、低い声で言いました。

おいらには毒があるから、骨と、身を使ってよ。

ふぐが話し終えないうちに、長野から来たセリが叫びました。

僕を切り刻んで!


浜松のすっぽんが問いかけました。

誰に食べてもらおうか?

それは、神様にまかせよう。

と、京都の米。



もうすぐ春が来るね。

さあ、いこうか。

また来年、会おう。


みなそれぞれに目くばせしながら、消えていきました。

2015年の二月。

冬の終わりに。

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セリを刻み込んだ白米に、フグの出汁を注ぎ

松葉蟹のほぐし身に、スッポンの出汁を混ぜて作った煮凝りを載せる。

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瀬戸内の塩の結晶をアクセントに。

お客様の目の前で

ふぐの汁の中にゆっくりと沈み込む、蟹とスッポンの煮凝り。

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そっと混ぜて、お召し上がりください。


春はもうすぐそこに

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いわしとふきのとうのツミレ揚げ

さだ吉の頃からずっと続いている、春の料理です。

川口澄子さんとの共著書 「七十二候 美味禮讃 ( 小学館刊行 ) 」 にも載っています。

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すりおろした鰯の身と、手でちぎった蕗の薹を団子にし

湯がいてツミレにする。これに薄く衣を着せて、揚げる。

芥子を薬味に、醤油で召し上がっていただきます。

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ツミレの中に閉じ込められた野の香り。

春先の、柔らかい鰯の身。

ひと噛みするごとに、甘い汁と野の香りが口の中を満たしてくれます。


三月の終わり頃まで。


四月からは、同じく春の定番料理。

白身魚と桜の葉の揚げしんじょ。

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春が来たなぁ、と感じる料理です。



鎹 [ カスガイ ] リニューアル三周年の、特別メニュー。

スッポン料理のコースは、三月末まで。


ご予約をお待ちしております。

節分祭 + サルメリア69 備忘録

年に4回ほど、日本の祭をテーマに開催する [ 鎹カスガイ ] + サルメリア69

新町氏とのコラボも、すっかりお馴染になりました。

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2015年の一回目、節分祭ということでお知らせをしたところ

すぐ定員に達してしまいまして

急きょ、3月の雛祭と併せての開催となりました。

まずは、その節分祭の様子から。



鎹の前菜 長手箱

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小さなおうどん

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ほうれん草と春菊のおうどんと、特別なパンチェッタ

生ハムのコンソメ、豆、鰹節のつゆ



合鴨の生ハムとホタテのタルタル 葉山葵とコンソメジュレ

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ホタテのタルタル、マグレカナールの生ハム
マッシモ・スピガローリ氏の生ハムで作ったコンソメジュレ
葉山葵の酢漬け


サンダニエーレ18ヶ月と鮟肝

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クリアーなオリーブオイルと鮟肝
サンダニエーレ18ヶ月のプロシュートで包み込むようにして
一味唐辛子


ガンチャーレ・アフミカータとホウレン草
寒卵のカルボナーラソース

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寒締めのほうれん草と完熟緑豆 
ぎたろう軍鶏の寒卵とパルミジャーノ22ヶ月


クラテッロ・コン・コテンナの花びら餅


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ミツル醤油の諸味で炊いた牛蒡を花芯に、凍り餅とクラッチャ
花びら餅に見たてて

パルマ産30ヶ月のプロシュート寒締め白菜
春菊のジェノヴェーゼ



パルマ産プロシュート30か月をしゃぶしゃぶで

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スッポンのだし ルッコラ  雑炊





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長野県 南箕輪村 唐澤さんの無農薬苺



サルメリア69 4,000円  カスガイ 6,000


ワインコース 5,500

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祭スタッフ


サルメリア69    新町賀信


ソムリエ  三浦春悦 堀家亜季


カスガイ 三浦俊幸 春日井律子




「節分祭」によせて

 


「呪(しゅ)」という漢字がある。おおよその人が、おそらく、良いイメージを持たないことだろう。

例えば、わが子の名前に使おうとはしないように。それは字に、呪術、呪文、呪縛、というような、

ある種の、怨念めいた雰囲気を含んでいるからだと思う。



 一枚の布を半分に裁断して、片方に布巾、もう一方に雑巾、と書く。すると、元は同じものなのに、

名前の付け方一つで使われ方が変わる。もっとも、布巾を使い古してから雑巾に下げる、

というのが良識ある使い方ではあるが、それは、今はちょいと丸めてうっちゃっておく。

目の前にあるモノやコトガラ。これに人間や社会の都合を圧し込める。いわゆる縛り、ルールを与える。

これを「呪(しゅ)」という。あなたも然り。名前によって区別されている。

例えば、人ごみの中にいる あなただけを振り向かせるには、名前を呼ぶ。これは、呪である。


世の中は、昔むかしから、この「呪」によって成り立っている。 誰かが、目的をもって、

便宜を図るために呪を用いる。この誰かとは大きなところでは、例えば「世間」というような

ことであり、民意や総意といえる。口に兄と書く。呪を用いるのは先達の習いという意味。



節分といえば「鬼」が登場する。日本人ならば、ほぼ同じ姿を思い浮かべる。

なのに、この鬼という生物?は、実在しない。鬼は、社会や個人が関わりたくないモノに用いられた

「呪」である。災厄や災害は社会的なまとめ方。病気、飢え、は個人。

ことの大小をひっくるめそれぞれが「鬼」と呼び、祓う。はるか昔に用いられた呪が、

民意によって生かされている、といえるだろう。

 さて、最初の話に戻る。目の前にあるモノが、あなたや社会に害をなすかどうかは、

本来なら呪を用いる者が決めることである。全ての人が、呪術者に成り得る。

呪とは、そういうものである。鬼は外、福は内。福は本当に内でいい? 鬼は外でいいのか?

 鬼を自分の内に招いて災厄を退けるという方法もあるのではないか。

呪は、人としての力量を問われるものである。

  私の節分、あなたの節分。

時代を経て生きる我々には、あらためて振り返ってみることも時に必要だと思われる。





節分祭のあと、新町氏からカットのレクチャーを受けました。

日々、前進あるのみ。です(笑)



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新町氏に笑われている。。。

 









春を告げる料理

新じゃがと芽キャベツ、鶏軟骨団子の炊きあわせ

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さだ吉の頃からある、春の定番の料理。

九州から新じゃがと芽キャベツが入りだすと、おしながきに載ります。

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川口澄子さんとの共著書 「七十二候美味禮讃(小学館刊行)」にも、載っています。


写真は、中身が分かりやすいよう、汁が少なめ。

昆布と鰹の出汁に、ジャガイモの土うまさと

芽キャベツの優しい甘み、鶏だんごの旨みが溶け込んでおり

まさに地味、いや、滋味。

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新じゃがと芽キャベツ、鶏軟骨団子の炊きあわせ

東京に春を告げる、お料理です。





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