れんこんのきんぴらや、たたきごぼうなどは

時間をおいて味を馴染ませたほうが美味しいので、先に作っておく。

それから

ほうれん草は、さっと湯掻いて薄味のだしに浸しておく。


ワイン 024


霜にあたった冬のほうれん草は、甘くて美味しい。

とくに、根元の部分。

だから、土がついているからと言って大雑把に切って捨てるようなことは

絶対にしてはいけない。

表面の硬いところだけを薄く剥いて十字に切り込みを入れ

たっぷりの湯で、根元から湯掻く。

生でも食べれるのものを湯掻くときの加減には要注意。

タイミングよく水にとって、冷まし、水気を切ってからだしに浸す。


これを食べる直前に切って、黒胡麻であえ、胡麻よごしを作る。


ワイン 019


山椒の葉。

よさそうな鱒があったので、木の芽焼きにする。


ワイン 020


木の芽を十分にあたってから白味噌と混ぜる。

こういう仕事は、単純なようにみえるが実はそうでもそうではない。

やたらめったらあたり散らかすと、せっかくの木の芽が無駄になる。

中心に向かって、丁寧に、搗くようにあたるのがよい。


そして

塩と醤油で加減しただしと豆乳で、ほどよく伸ばしておく。


ワイン 021


自分は、木の芽焼きの際の田楽風の味があまり好きではない。

とくに、鱒などの香りの良い魚を使うときは

味噌の味が邪魔になるとさえ思う。

木の芽をそのまま使ったのでは香りが強すぎるので味噌は使うが

じつは、もう一工夫している。


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適度に伸ばした白味噌の中に、鱒を漬け込む、という方法。

調味した木の芽味噌を、さらに豆乳でのばしてある。


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これだと、味噌の味加減も、木の芽の香りも、優しくなる。


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ほどよく味の浸み込んだ鱒を竹の皮に包んで蒸し焼きにする。


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残った木の芽味噌は、出汁で伸ばして味噌汁にしたり

豚肉を炒めて、仕上げにからめたり。

使い勝手が良い合わせ調味料として、いくらでも楽しめる。



先に昆布〆にした菜の花は、白和えにする。

もちろん、ちょっとばかり色気をだして作る。


ワイン 018


和え衣は豆腐でなく、湯葉。

あたり鉢で湯葉をあたって、加減しただしと豆乳でほどよくのばす。

豆腐で作る和え衣よりも、淡くてさらさらしている。


つづく