さて、いよいよ今週末となりました。
「六の市」の日程を、もう一度ご案内します。
19日(土) 12:00~21:00
20日(日) 12:00~19:00
お客さまの反応をうかがっておりますと
やはり金曜日への期待が高いようです。
それはそうでしょう。
目玉になるのが「これ」ですもの。

マッシモ・スピガローリ氏のプロシュット24ヶ月熟成。
これの「切りたて」が食べられるのです。
ご覧のように、手の温度でとろけるほどの脂。
生ハムの美味さは、なんといってもこの脂の旨味です。
口の中で脂がとろけて、熟成した肉の香りと渾然一体になる。
。。。
ため息の漏れる瞬間です。
しかし
この生ハムを食べるにおいて、とても大きな問題があるのです。
良識のある人ならば
この脂の旨味を堪能したら、次は酒を求めることでしょう。
かの店では、試食の際に中国茶がサービスされます。
それはなぜかというと
この極上の生ハムに合う酒がない!
味よりも、温度が問題なのです。
体温より低い温度の飲み物と出会うと
せっかく口の中でとろけた脂が。。。
閉じてしまう、という表現が合うと思います。
旨味が消えて、やや不自然な食感が残ります。
そして極楽至上の余韻は、もののみごとに打ち砕かれてしまう。
ああ、神さま!
そんな殺生な。。。
では、体温ほどに温めたワインを飲みますか?
いろいろ試しましたが、好ましい結果は得られませんでした。
簡単に言うと
生ハムの味を損なうことはなくても、酒の味が落ちる。
それじゃぁダメでしょう!
中国茶はいいです。
温度だけでなく、香りと複雑味が加わって
後味がすばらしく豊かになります。
でも
これだけ美味い生ハムに出会ったら
うまい酒を飲みたくなるのが人情というもの。
悩みました。
そして見つけた答えがこれ。

もちろん、冷たい酒です。
この生ハムの味を最大に引き出す、とはいきませんでしたが
じわりとくるものがありました。
論より証拠。
当日の出会いをどうぞお楽しみに。