体と食について

梅雨寒といえば

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↑ 腰湯後、タオルを被って汗出し中の自分


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「梅雨寒の夜の湯豆腐は堪えられない」

と、仕掛人・藤枝梅安は言っています。

梅雨の間は朝夕が意外と冷え込むのですね。
蒸し暑い日中に合わせてその気になっていると
朝夕の寒さで風邪をひく。
着る物にも注意が必要な季節です。

そして。。。

最近、いつもよりたくさん食べているような気がする。

という声が良く聴かれるようになる梅雨明け前。

どうでしょう?
心当たりはありませんか?

その理由は、どうも胃酸の濃度に関係するようです。

この時期は「暑い」という気持ちの方が主になり易く
気分も着ている物も「暑い」ほうに偏ります。
都心部ではすぐにエアコンを使う傾向にあるので
建物の中も乗り物の中も、ほとんどが既に冷房中。
薄着だと、寒いと感じることもあるほどです。
また、朝方の気温が20度を下回ることもあり
寝汗が十分にかけない時期でもあります。

このように、十分に汗のかきにくい時期は
発汗による代謝が滞ってしまうので
体液の濃度も濃くなりがちなのです。

そして。。。

胃酸が濃くなっていると
食べたものが消化され易い。
どんどん消化されるからお腹も空き易く
食べても満腹感が得られ難い。

これらの相互作用によって
いつもより沢山食べられてしまうのだとか。

「必要以上に食べる」ということは
身体にとってあまり良いことではありません。

このブログで時々取り上げていることなので
今日はあまり詳しくは触れませんが
簡単に言うと。。。

消化吸収中=内臓が働いているときは
血液がその器官に集まるってくるので
他への血液供給が疎かになります。
これによって各器官の働きが鈍り
いろいろな不具合の元を作り出します。

こうしたことの解決策として
自分から進んで汗をかくことをお勧めします。

私は専ら腰湯にて汗を捨てていますが
藤枝梅安のように湯豆腐で一杯やって
内臓を暖めながらじっくり汗を出すのも一興ですね。

もちろん呑みすぎにはくれぐれも気をつけて下さい。

。。。

湯豆腐の後で饂飩を煮たりしないように。
食べすぎも要注意です。

もうすぐ本格的な夏が来ます。
今から汗をかきやすい体に調整しておくと
暑い夏も楽に乗り越えられるものですよ。

黄にら炒め

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ユリ科ネギ属の多年生草木で
ねぎ、にんにく、らっきょうなどの仲間です。

通常見かける韮は緑色をしていますが
近頃は黄にらの他に花にらや白にらなども出回っており
緑色と同種ながらも、調理方法にも変化が生まれ
料理によって使い分けるのも楽しいと思います。
ちなみに黄ニラや白ニラは葉に覆いなどをして
日光を遮ることによって作られます。

一般には中国西部の原産といわれていますが
古くは日本にも自生していた、という説もあるようで
計美良(ケミラ)、加美良(カミラ)、古美良(コミラ)、
久々美良(ククミラ)、美良(ミラ)などと呼ばれ
万葉集にもその名前が登場しています。

このミラが訛ってニラになったという説が
どうやら尤もらしいように思われます。

韮山、韮崎など、地名にもその名が残るくらいですから
かなり身近な野菜であったと言えるでしょう。

ニラ独特の臭いはアリシン(硫化アリル)という成分で
抗菌作用や血液をサラサラにする働きがあります。
ビタミンB1の吸収率を高める作用もあるので
豚のレバーなどと一緒に食べると効果的なんだとか。

・・・

なるほど、レバニラ炒めってのはそういうことなのか。

と、思ってくれた人がいると
今までの長い前フリも報われます(笑)

昔の人は本当にすごかったんだと思います。
科学的に分析するなんてことはしていませんから。
ある意味では
千年単位での人体実験を繰り返していたわけですね。
そうして集積された智恵が現代の科学によって
証明されるというのは、これもまたすごいことです。

にら、らっきょう、にんにく、ねぎ、しょうが。

薬味とは文字通り「薬」として働くようですが
特にこれら五種類の野菜は「五菜」と呼ばれ
人間の身体に深く関わる成分を含んでいるとして
医食同源の考え方からは外せないのです。

そしてそれは季節ごとに必要とされ
今(春)体が必要としている成分を含んでいるのが
まさにニラなのでした。

黄ニラは生でも食べられますが
ざっと炒めて海老醤油をちらり。

柔らかい歯ごたえがたまらないのです。


林檎

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7日の夕方にお粥を食べてから10日の夕方まで
まるまる72時間を水と林檎で過ごしていました。

これは、ごく軽い断食のようなもので年に2回。
夏休みの頃と、正月の休みの頃に大体3日?5日
店の都合と合わせて自発的に行っているものです。

昨年はいろいろと忙しくて正月休みに行ったのみでした。
今年の正月こそは、と思っていたのですが旅行で中止。
仕事が絡むことを承知で連休を含んだ3日をこれにあて
ようやく心身ともにリフレッシュすることが出来ました。

食べ物屋をやっていてこんなことを言うのもなんですが
「現代人は過食の傾向にある」
という考え方に自分は賛成なのです。
過食が決して駄目だというわけではありません。
生活上、仕事上、精神上など止むを得ないのなら
せめてセルフ・メンテナンスを行うべきだと思うのです。

この何年かで生活習慣病予防指導士としての教育を受け
生活習慣病と食について考える機会を得たのですが
そのことと、世話になっている整体の先生の考え方に
自分の仕事の最終的な方向を見出したように思います。

飲食業を生業として20年。店を構えて8年。
いろいろと紆余曲折がありましたけれど、今は
「人様に食物を差し上げることを仕事とする以上は
自分自身の身体も自身の思うところの食事によって
正しく保たれていなければならない」と考えています。
そしてその為には、自分自身がメンテナンスを実践し
その効果を自身の身体で確認することが
必要だと思っているのです。

この断食を行うことで、自己の身体機能について
毎回いろいろなことに気づかされます。
今回の断食の前と後で、はっきりした違いを得たのが
食物を摂る際の「唾液の出方」についてでした。
断食後の今は、断食前のそれと違って
口の中がとても瑞々しく感じるのです。

唾液はジアスターゼを含み、消化を助ける働きをします。
つまり、唾液が良く出ないと胃に負担がかかります。
秋から年末にかけての自分は些か消化不良気味で、
常に胃腸が張っている様子を感じていました。
忙しさから来るストレスなどもあったと思いますが
胃が酷く痛んで吐き戻しをしたこともあります。
こうしたことも、唾液が良く出ていれば
自身の消化の手助けとなって
痛い思いも避けられたのではないかと思われるのです。

唾液の分泌は「身体の捕食体制が整った」という合図で
それが不十分だと、その分をどこかが負担することになる。

これが今回の断食で得た最も大きな収穫でした。

このリンゴ断食において
「リンゴのみ食すことが可能なのは何故か」
ということについて、自分はうまく説明することができません。
興味があるようでしたらば「ヒト介入研究」などによって
リンゴの効用が報告されているのでそちらをご覧下さい。

メンチカツ!

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今日の朝兼お昼ご飯。

近所の和牛の美味しい店で作っているメンチカツと
同じくマカロニ・サラダ。
千切りキャベツとトマトを添えて、葱たっぷりの味噌汁も。

いつもお粥やお精進だけで暮らしているわけではないし
食べることを禁じているわけでもない。

実は自分は揚げものが大好きな人間である。
もっとも「メンチカツ2個」なんて食べ方はそうはしないけれど。

最近ちょっと寝不足で、食も細くなっていたのですが
昨夜は久しぶりにたっぷり眠ることが出来て、食欲も復活。

こういう時は食欲に逆らわず、食べたいものを食べるが良し。

但し、良く噛むことと、腹八分目であること。

今日は御飯を遠慮して、メンチ・カツを堪能する。
ここのは噛むと肉汁がじゅっと溢れるので(但し揚げたて)
ソースはまったく必要ない。
キャベツには、オリーブ・オイルと塩と酢を直接かける。
トマトはそのまま。これは口直し。

禅寺の入り口には大概
「不許葷酒入山門」という石柱が立っています。
(クンシュサンモンニハイルヲユルサズ)
葷は葱、韮、大蒜。
「臭い食べ物と酒はこの山門より中に入ってはいけない」
という意味です。

これらを飲食すれば、精神が高ぶるので
心静かに修行をすることが出来なくなる。
だからそういうものを寺に持ち込んではいけない。

ということなのですね。

しかし、僧侶が病気の時には肉汁をすすって滋養をつけたり
酒を般若湯と呼んで飲むこともします。

要は、目的に合った食生活と管理をする、ということでしょうか。

食材の持つ効用を知り尽くして生かす、ということは大変ですし
今の忙しい世の中の人がそうすることは難しいと思います。
ただ、自分の体の欲しがっているものを
何となくでも良いから感じられるようになる、ということが
多分大事なんじゃないかな、と思うのです。

○時になったからご飯を食べなければいけない、とか
皆が食べるから自分も食べなければ、ということではなく、
自分は今お腹がすいているら○○を食べたい、ということが
明確に感じられるようになると良いですね。

そうしたら、もっと使い易い体が手に入るかも知れません。

自分で自分の体を上手に使いこなす。

あまり意識されていないと思いますが
体は「自分で使いこなす」ということが必要なのです。

使い難い体に振り回されている人が多いようですが
それは、自分で上手く使いこなせるように調整していないから。
病や不具合の原因の殆どが食生活かに由来するという昨今。

体が必要としているものを、体に必要な分だけ食べる。

ということが出来るだけでも随分違いがあるようです。
まずは日々の食生活から、ということでしょうか。

あれこれ考えながら食べるということは面倒なことです。
ですが、やはり自分の体です。
使い難いよりは使い易いほうが良いですよね。

面倒な人には良く効く「おまじまい」をお教えしましょう。

食べるときは思いっきり食べる。
その代わり、節制もちゃんとする。

どうです? 効き目がありそうでしょう(笑)

西瓜

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西瓜も熱中症対策に良いのです。
塩をかけることで、
塩分とミネラル分も一緒に補充。
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